【特別講座】歴史時代小説家が語る 蔦屋重三郎に見るジャパンカルチャーの変動

2025年大河ドラマで脚光を浴びた江戸のカリスマ版元、蔦屋重三郎。その波乱の生涯と偉大な功績を、今最も注目される時代小説作家が紐解きます。蔦重がいかにして出版界を席巻し、洒落本や狂歌絵本を世に送り出したのか。喜多川歌麿や東洲斎写楽といった稀代の天才たちをいかに見出し、当時のジャパンカルチャーに革命をもたらしたのか。さらに、現代の映像・小説メディアが描く「蔦屋像」の変化、特に「重要人物化」と「若年化」の背景にある現代の娯楽界の動向を鋭く分析。エンターテインメントの隆盛と大衆娯楽の変遷という現代的視点から、時代を超えて響く物語の可能性と、地域文化の未来を共に読み解く特別講座です。

谷津矢車(やつ やぐるま)
1986年東京青梅市生まれ。駒澤大学文学部歴史学科卒。2012年、『蒲生の記』で第18回歴史群像大賞優秀賞受賞。13年、『洛中洛外画狂伝 狩野永徳』でデビュー。18年、『おもちゃ絵芳藤』が第7回歴史時代作家クラブ賞(作品賞)受賞。20年、『廉太郎ノオト』が第66回青少年読書感想文全国コンクール(高校生の部)選出。25年、『二月二十六日のサクリファイス』が第31回中山義秀文学賞受賞。最新作『不埒なり利家 豊臣天下事件帖』(実業之日本社)は2025年12月発売予定